アフィリエイターとして注意しなければならないケースの1つに、「数字を掲載する行為」があります。「数字を掲載する」とはどういう行為を指すかと言うと、商品の価格やキャンペーンの期間といった一般ユーザーへ向けた数字の情報を掲載する行為や、コミッションや成果率、売上などの情報を同じアフィリエイターへ向けて公開している行為になります。
なぜこうした「数字を掲載する」ことが、注意すべきことなのでしょうか。その答えは大きく分けて2つあります。1つは、間違った数字を掲載してしまうことで問題を引き起こしたり、売上を減らしたりしてしまうからです。そしてもう1つは、ECサイト側にとって知られたくない数字を掲載してしまうことで、ECサイトとのアフィリエイト関係を悪化させてしまう危険性があるからです。
最初の「間違った数字」というのは、アフィリエイト業界でもよく起こるケースです。例えば、期間限定価格の商品なのに期間終了後も特別価格のまま自分のサイトで掲載してしまい、内容違いのクレームがECサイトに送られてしまったり、キャンペーンの締切が既に過ぎている企画を終了告知せずにずっと掲載してしまい、ユーザーに誤解されてしまう、というような事態です。特に価格は、本当ならもっと安い金額でECサイト上では販売されているのに、自分のアフィリエイトサイト上では昔の高い価格で掲載してしまっているがために、コミッション獲得の機会を減らす事態にもなりかねません。
もう1つのケース、ECサイト側にとって知られたくない数字情報です。アフィリエイト関連の数字の掲載はECサイトやA.S.P.の規約で禁止されているケースが多くなっています。ECサイト側が知られたくない数字とは、例えば、「A社の成約率は5%で、B社は10%」といった情報ですとか、「自分のアフィリエイトサイトのコミッションは特別報酬の20%」といったような情報になります。緻密な調査の結果生み出された数字ならまだしも、自身のサイトだけで得られた情報というのは、信ぴょう性がとても低くいのが現実です。にもかかわらず、その情報を掲載してしまうことで、他のアフィリエイターへ影響を及ぼし、悪ければECサイトの邪魔をしてしまう事態にもつながりかねないのです。
数字の情報というのは、時期によって変化するものが多く、また数字の中には特定のアフィリエイトサイトにしかあてはまらないものも多数存在します。にも関わらず、そうした「数字情報の掲載」を前面に押し出しているアフィリエイトサイトを運営してしまうと、後々ユーザーとの間やECサイトとの間で問題が起こりかねません。プログラム等により自動的に正確な数字情報をリアルタイムで反映しているのであればまだ話は別ですが、手作業で数字を掲載しているアフィリエイトサイトを運営されている場合、リスク軽減のためにも数字情報の掲載には注意は払わねばならないのです。
クレームの増加、コミッション獲得機会の減少、そして提携ECサイトとの提携解除といった事態に発展する可能性があるのが、間違っている数字やECサイトにとって知られたくない数字を掲載する行為です。サイトや数字の大小の規模こそあれ、アフィリエイターとして数字の掲載行為とは常に向き合っていかなければなりません。どこまでの対応ができるかは各アフィリエイターによって異なるでしょうが、良好なアフィリエイト・プログラムで成果を収めて行きたいのであれば、少なくと、アフィリエイターとして数字の掲載には細心の注意を払う必要があります。
【VOL.17】 -注意- イメージサイズの変更 |
執筆者: KASAI
掲載日: 2006年10月