アフィリエイト・プログラム以外のオンライン収入獲得手法として有名な物に、インプレッション型広告の掲載が挙げられます。インプレッション(Impression)は英語では“印象”や“痕跡”と言った意味で使われますが、ネット広告業界ではバナーなどの広告素材が表示される回数に使われます。例えば、「昨日のバナーAは100インプレッションあった」ということは、「昨日バナーAは100回表示された」という事になるわけです。
このインプレッション型広告はネット広告業界の創世記からあった手法で、特に媒体力のある大手サイトによく見られる広告掲載手法と言えます。表示回数ごとに料金を設定する仕組みですので、露出回数保証広告とか、表示回数保証広告とも呼ばれます。ユーザーの目に広告がとまることを条件に料金は設定される仕組みになっていますので、成果があってはじめて広告収入が発生するアフィリエイト・プログラムと違い、広告料金の総額は最初に決定されます。
固定費という形で広告収入が得られるので、媒体サイトにとっては魅力的な広告手法の1つでしょう。ただし、集客数が少ないサイトに広告を出すECサイトはほとんどありませんので、インプレッション型広告を獲得できるのは媒体力のある一部の法人運営サイトだけであり、個人運営サイトがインプレッション型広告を掲載するのはなかなか難しいものがあります。逆に言えばだからこそ、集客数の少ない個人運営サイトでも広告を掲載できるアフィリエイト・プログラムが、現在これだけ伸びているのだとも言えます。
ただ、個人サイトでのインプレッション型広告の掲載が絶対に不可能というわけでもありません。もしアナタが毎月数十万アクセスを誇るサイトを運営されていた場合は、その集客力を売りにインプレッション型広告の募集を行うこともできるでしょうし、もしかしたら広告主の方から依頼が来るかもしれません。また、特定テーマに絞った内容の深いサイトを運営されている場合は、たとえ集客数はそれほどなくても、そのテーマに関連したECサイトのインプレッション広告を掲載できる可能性もあります。
いつどれくらいの報酬が発生するか分からないアフィリエイト・プログラムよりも、収入が保証されるインプレッション広告の方が安定しているから魅力的だと感じられるサイト運営者は沢山存在します。ただ、インプレッション型広告を掲載する時に広告料金の設定を見誤ってしまうと、アフィリエイト広告を掲載していた時よりも収入が減ってしまったり、集客力が大幅に減少して広告主からクレームがついてしまうといったケースも出てきてしまうリスクがあります。個人運営サイトは法人サイトよりも信用力が落ちる分、料金設定には双方が納得できる金額をしっかりと算出する必要があります。
アフィリエイト広告に加えインプレッション広告からも収益を得られるようになってくれば、サイト運営の幅もますます広がる事でしょう。ただし、1アフィリエイターとしてインプレッション広告の獲得を目差す場合は、やはりまず自身のサイトからある程度のアフィリエイト売上を達成できるようにならなければなりません。そうして集客力とコンテンツ力を高めたサイトにこそ、固定費であるインプレッション広告を掲載する媒体力が宿るのです。
【VOL.35】 -ネット広告- ポイント系サイト活用 |
執筆者: KASAI
掲載日: 2006年10月