ECアフィリエイト・プランナーとしてのレベルアップを目差すならば、アフィリエイト・サイトになってみることも大切だと以前このコラムでも書かせて頂きました。しかし、時間的な理由や、社内ルールでアフィリエイト・サイトを運営できないECサイトも多くあります。また、実際にアフィリエイト・サイトになってみても、逆にどうサイト運営して良いか分からず本業にまで影響してしまう可能性が無いとは言えません。

そこでもっとも簡単にアフィリエイト・サイトの立場になって自社のECサイトを客観的に知る方法をお伝えしましょう。ずばり、「アフィリエイトとのミーティング」を設定することです。なんだそんな事かと思われるかもしれませんが、このアフィリエイトサイトとのミーティングを実際に行っているECサイトはごくわずかです。自社の商品やサービスを紹介してくれているサイトであり、また売上に貢献してくれているサイトにも関わらず、アフィリエイト・サイト運営者の顔も名前も知らないECサイトがほとんどなのです。

アフィリエイト・プログラムは広告素材を提供して終わりという簡単なものではりません。アフィリエイトの希望を汲み取り、そして不安を排除し、自社のアフィリエイト・プログラム運営に注力すればするほど、成果につながりやすくなるマーケティング手法です。にも関わらず、多くのECサイトは自己満足のアフィリエイト・プログラムに終始してしまっています。どの業界でも客観的な意見というのは参考になります。アフィリエイト業界なら、実際に自社のアフィリエイト・プログラムに参加しているアフィリエイトの意見こそ重要な情報源になれるということを、残念ながら理解しているECサイトがこの業界にはほとんど存在しないのです。

アフィリエイトとのミーティングは、何も１対1でオフィスに招待して行う必要はありません。もちろん、それができればベストではありますが、時間や人数の関係で個別ミーティングを設定できないECサイトも多数あることでしょう。そういったECサイトがアフィリエイト・サイトと直接コンタクトを取れる機会が、最近は増えてきています。例えば、当サイトを運営するクロスワークが実施させていただいた「第1回アフィリエイト逸品展覧会」などがその良い例です。こうしたアフィリエイト関連のイベントに参加することで、アフィリエイトの生の声を聞くことができるのです。

また、もし時間や人的リソースに余裕があるのでしたら、直接アフィリエイト・サイトにコンタクトを取って会いに行くくらいの覚悟は欲しい物です。アフィリエイト業界で成果を出し、ニュースとして取り上げられているECサイトは、アフィリエイトとのリレーションシップ構築に最も力を入れています。アフィリエイトサイトをただの広告媒体として捉えるのではなく、自社のオンラインセールス向上に貢献してくれている大切なパートナーとして捉えている企業こそが、このアフィリエイト業界で勝ち残っていけるのです。

成果をあげてくれているアフィリエイト・サイトは、ECサイトの中からでは気づかない多くの事柄を教えてくれます。彼らが何を求め、何を考えサイトを運営しているのかを知り、そしてアフィリエエイト売上アップのためにECアフィリエイト・プランナーとして何が出来るかを真剣に考える事こそが、アフィリエイト・プログラムを伸ばす最も大切なアクションの１つなのです。

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執筆者：　KASAI
掲載日：　2006年10月