アフィリエイトサイト運営者と一口に言っても、その取り組みは多種多様です。お小遣い程度稼げれば良しとしているアフィリエイターもいれば、収入は全然目的ではなくホームページを作るのが楽しいから素材としてアフィリエイト・プログラムを利用されている方もいます。逆にアフィリエイト・プログラムをしっかりとしたビジネスと捉えてサイト運営されている方々もいます。成果連動型のコミッションアップ交渉は、まさに最後のビジネス・アフィリエイターと行うものです。
現在日本に存在しているアフィリエイト・サービス・プロバイダー(以下、A.S.P.)のほとんどは、アフィリエイトサイト毎に個別のコミッションを設定できる機能を持っています。この機能を活用し、有力アフィリエイトサイト毎に個別のコミッションを設定されているECサイトも多数存在します。しかし、有力サイト向けに個別コミッションを設定するだけでは、真のレベルアップには繋がりません。大切なのは、アフィリエイターの意見を聞き、成果に見合ったコミッションを提供する事なのです。
特別コミッションを提供するECサイトが陥りがちな問題に、「コミッションを上げたのだから、より成果を出してくるだろう」という根拠のない期待があります。A.S.P.や広告代理店を利用していると、彼らは口を揃えて「有力サイトにはコミッションアップを!」と提案してくるでしょう。コミッションアップを行うと、成果も上がりやすくなる。この考え方は間違いではありません。しかし、コミッションアップにはもう1つの側面が存在することを忘れてはいけません。それは、アフィリエイターの中には、「今の労力でこれだけのコミッションがもらえていて、さらにコミッション額を倍にしてもらえた!それなら、労力を半分にして楽させてもらおう!」という考え方を持つ方も少なからずいるということです。
単純なコミッションアップという行為は、より活動的なアフィリエイト・サイトが増える可能性と、現在活発なサイトがその活動量を下げる危険性の両面が存在するのです。だからこそ、上級ECアフィリエイト・プランナーは「成果連動型コミッションアップ」の交渉をアフィリエイターとしなければならないのです。これはすなわち、「コミッションをアップするから出来ればがんばって」という従来のコミッションアップのスタンスから、「成果や活動実績をこれだけ上げてくれたら、これだけのコミッションをアップします」というプッシュ型のスタンスへとシフトすることを意味します。
売れているサイトに単純なコミッションアップを提供することなんて、誰にでもできます。上を目差すECアフィリエイト・プランナーたるもの、アフィリエイト・サイトにどれだけのポテンシャルがあり、そしてどれだけの活動実績と成果を出してくれるかといった点を出来る限り正確に見極め、両者にとってメリットのあるコミッションアップを、直接そのアフィリエイターと交渉しなくてはなりません。これが出来るようになれば、ECアフィリエイト・プランナーとしてのレベルも相当上と言えます。
【VOL.44】-レベルUP- アフィリエイトを育てる意識 |
執筆者: KASAI
掲載日: 2006年10月