それでは、アフィリエイト業界における不正行為とはどういった事を指すのでしょうか?一番シンプルかつ重要な言葉でまとめると、アフィリエイト業界の不正行為とは、「自らの利益の事しか考えず他者に迷惑や損害を与える行為」を指します。これはアフィリエイター側でも、ECサイト側でも共通の要点です。自分自身、もしくは自社の利益の事しか考えない行動は、必ず誰かに迷惑をかけてしまいます。
例えば、アフィリエイター側がECサイトのコンテンツをそのまま全て盗作し、著作権無視で画像を使いまくり、プログラムを駆使して内容の無いコンテンツを量産し、OvertureやAdWordsでオフィシャルサイトと見間違うような広告を出し、掲示板やブログにスパム的な宣伝をかけ、そして法律を無視した過剰な宣伝文句で集客をしていたとしましょう。このサイトからはもしかしたら多くのアフィリエイト売上が発生するかもしれません。しかし、その行為を容認してしまうことだけは、ECアフィリエイト・プランナーとして絶対に行ってはならないのです。
ECアフィリエイト・プランナーの中には、アフィリエイトの売上に連動した給与や報酬を得られる方がたくさん存在します。その場合、アフィリエイト売上アップのためならどんな手法をアフィリエイターが取ろうと全て黙認してしまおうと、そう考えてしまいたくなる場合もあることでしょう。しかし、至高のECアフィリエイト・プランナーを目差す者は、その誘惑には決して屈せず、自社のため、ユーザーのため、EC業界のため、そして他ならぬアフィリエイターのために不正行為に断固とした姿勢で対応しなければならないのです。
逆のケースもまたしかりです。ECサイトがアフィリエイトの成果をごまかそうとする場合もあるかもしれません。その場合、アフィリエイターを守れるのは他ならないECアフィリエイト・プランナー自身なのです。自社が行おうとしている不正行為をいち早くキャッチし、そしてこれを防ぎ、ECサイトとアフィリエイターのより良好な関係を構築できるように努力する姿勢が、至高のECアフィリエイト・プランナーには常に求められるのです。
自らの利益がからむと、人間は弱くなりがちです。それはアフィリエイターでも、ECアフィリエイト・プランナーでも同じ事です。しかし、その弱さに打ち勝ち、自己の利益だけではなくより広い視点で全体の利益を考えられる人間こそ、至高のECアフィリエイト・プランナーに一歩近づけるのです。たとえそれが誰であれ、不正は許さない。その姿勢を、常に持ち続けてください。
【VOL.48】-至高- 新たな価値を与え続ける |
執筆者: KASAI
掲載日: 2006年10月