アフィリエイターが抱えるアフィリエイト・プログラムのリスクの1つ、それが「アフィリエイトにおけるスパム行為」です。このスパム行為には実は2つあり、1つはアフィリエイト・サイト側が意識的、もしくは無意識に起こしてしまうスパム行為。そしてもう1つは、ECマーチャント側が起こしてしまうスパム行為です。こうしたスパム行為はECマーチャント&アフィリエイト・サイト両方にとってのリスク要素となります。
さて、ではどういった行為がリスクのあるスパム行為として認識されるのでしょうか。良く知られている所では「迷惑メール」「トラックバック/コメントスパム」そして「検索エンジンスパム」の3種類があります。「迷惑メール」は説明不要でしょう。その名の通り宣伝目的や詐欺目的で不特定多数のメールアドレスに大量にメールを送りつける行為です。
「トラックバック/コメントスパム」は2005年に入って取り上げられる事が増えてきたスパム行為で、要はブログを介して無関係なコメントやトラックバックでアクセス数を増やす行為になります。アフィリエイト・プログラムを嫌っている方々の理由の1つが、この自分勝手なトラックバック・コメントスパムを多数のアフィリエイト・ブログ運営者が実施していることに起因しています。
最後の「検索エンジンスパム」は、これはロボット型検索エンジンを騙す目的で過剰なSEOをサイトに施す行為をさします。特定キーワードを羅列させたり、先に挙げた「トラックバック/コメントスパム」と組み合わせて自サイトの価値を上げようとしたり、まったく内容の無いページを大量に作成したりと、検索エンジン経由の訪問者を不正に増加させようというスパム行為です。
こうしたスパム行為、自分のサイトでアフィリエイト側が意図的、もしくは無意識に行ってしまう事はよくあることですが、逆にECマーチャント側がこうしたスパム行為に手を染めている事実を認識しているアフィリエイト・サイトはあまり多くはありません。アフィリエイト・プログラムはECサイトにとっては集客方法の1つと言えますので、他の集客方法としてスパム行為を選択している所があってもおかしくは無いのです。
そうしたスパム行為を行っているECサイトの悪評が高まってきてしまうと、そのECサイトと提携し、広告を掲載しているアフィリエイト・サイトまで同じく厳しい目で見られてしまいます。場合によってはアンテナの広いECアフィリエイト・プランナーの目にとまり、有力なECサイトから提携解除をくらってしまうこともあるかもしれません。
自身がスパム行為を行わないのはもちろん、提携し広告を掲載しているECマーチャントがスパム行為を行っていないかも、アフィリエイターは調べておく必要があります。ECサイトが不正を行ったがために、そのECサイトを推しているアフィリエイト・サイトまで不正仲間と見られてしまうリスクが存在する事を、アフィリエイト・サイト運営者はしっかりと理解し、注意しなければならないのです。
【VOL.28】 -リスク- 高成果ECマーチャントの撤退 |
執筆者: KASAI
掲載日: 2006年10月