アフィリエイターが抱えるアフィリエイト・プログラムのリスクの１つ、それが「著作権＆肖像権の侵害」です。絵画や文章を作者の断り無く勝手に使用したり、芸能人の写真を無断で掲載する行為は、著作権や肖像権の侵害にあたります。また、ECサイトが提供している広告素材以外、例えば商品写真だったり文章だったりを許可無く使用する行為も著作権の侵害に該当します。アフィリエイターの中には、この著作権や肖像権をあまり気にせずサイト更新してしまい、後々問題に直面するケースも少なくありません。
アフィリエイター側の著作権や肖像権の侵害でもっとも多いケースが、ECサイトのロゴやバナーを勝手に使用してしまう行為です。ECサイトはバナーや商品リンクという形でアフィリエイト広告素材を提供していますが、その提供されている素材以外を許可無く使用してしまうケースが多数見受けられます。ECサイトによっては黙認している所もありますが、アフィリエイト素材として提供されていない画像の使用は著作権の侵害にあたるとして、中にはECサイトから注意を受けたり、悪ければ提携拒否されるケースも目立ちます。
また、アフィリエイト・サイトによっては著名人の写真を勝手に使用してしまう行為も見うけられます。芸能人はイメージを大切にする職業なため、無断使用は厳しく罰せられる可能性もあります。また、ECサイトが無断でタレントやアイドルの写真を広告素材として使用しており、アフィリエイト・サイト側は肖像権侵害の2次的加担者になってしまうケースも存在します。基本的にテレビや雑誌で見る顔を素材として利用できるケースはほとんどありませんので、著作権や肖像権の侵害にならないかアフィリエイターは常に注意する必要があります。
もちろん、権利の侵害にあたるのは芸能人だけではありません。漫画やアニメのキャラクター、画家が描いた作品、小説家の文章などなど、勝手に許可無く利用してしまうことで著作権の侵害になってしまうケースは多数存在します。また、たとえ作者やプロダクションから許可が下りていたとしても、半永久的な使用はできないのが通例です。アフィリエイト・サイトがこうしたイメージや文章を勝手に使用してしまうと、思いのほか手痛いしっぺ返しを食うことになることを理解しておかなければならないのです。
アフィリエイト・プログラムを積極的に活用していて、売上も上げているからたとえ自由に広告素材を使ったってECマーチャントから提携解除される事は無いだろう。そう思われる方もいるかと思いますが、売上と権利侵害は別問題です。著作権や肖像権の侵害をアフィリエイト・サイトが行っていると、その余波はECサイトにまで広がってしまいます。そうしたケースを防ぐために、ECサイトの多くはルール違反サイトに厳しい罰則や対応を科しています。
著作権や肖像権の侵害は予期せぬ所で起こってしまう可能性があります。自分にはそのつもりはなくても、提供されている広告素材に問題があったり、小説内容と酷似した文章を掲載してしまったり、風景写真に偶然タレントが写ったままサイトに掲載してしまったりと、著作権＆肖像権の侵害を起こすリスクは常に存在しています。アフィリエイターとして大成するためには、こうした権利の侵害についても常に念頭に置き、リスクを回避できる行動を常に心がける必要があるのです。
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【VOL.27】 -リスク- アフィリエイトにおけるスパム行為 |
執筆者： KASAI
掲載日： 2006年10月
