アフィリエイターが抱えるアフィリエイト・プログラムのリスクの1つに、「コミッション条件による機会損失」が挙げられます。これはどういうことかと言うと、ECマーチャントが設定しているコミッション(成果)加算条件を理解していないがために、本来なら獲得できるはずの収入が入ってこないという金銭面でのリスクになります。
このコミッション条件による機会損失ですが、アフィリエイト初心者の方がもっとも陥りやすい問題であると同時に、慣れている方でも数字の分析や広告素材の定期的な調査を行っていないと知らぬ間に収入が減ってしまうという状況につながりかねません。コミッションを生み出す基本的な条件を理解しておくかどうかで、機会損失を防げるかどうか大きく変わってくるでしょう。
まずは、コミッションを生み出す条件をおさらいしておきましょう。アフィリエイト・プログラムにおいて、コミッション、つまり成果報酬の金額を決める要素には、大きく分けて3つ存在します。1つは目はコミッション・レート。そのものずばりですが、「売上の何%」だったり、「1件あたり○○円」だったりと、成果に対して支払われる金額があります。
2つ目が、再訪問期間。これはユーザーがアフィリエイト広告をクリックしてからアクションを起こすまでのどれくらいの期間を、成果対象の有効時間とするかを表します。例えば、再訪問期間を30日間に設定しているECマーチャントでは、もしとあるユーザーがアフィリエイト広告を8月1日にクリックし、30日後の8月30日に購入を行ったとしても成果の対象になります。
3つ目はコミッション発生条件です。ECマーチャントによっては、特定の商品やサービスしかアフィリエイト対象として設定していない所もあります。また、支払い方法や販売個数、販売金額によってコミッションの発生額が変わってしまうところも存在します。先に上げたコミッション額、再訪問期間、そしてこの発生条件をしっかりと理解しておかないと、思わぬ落とし穴に落ちてしまう事があります。
例えばの話ですが、もし今現在「コミッション10%、再訪問期間10日間、全商品が成果対象」となっているECマーチャントと提携していて、毎月多くのコミッションを獲得していたとしましょう。そのECマーチャントが突然、「コミッション5%、再訪問期間は1時間、新商品のみ成果対象」とコミッション条件を変更したとすると、どうなるでしょうか?答えは簡単ですね。今まで獲得してきたコミッションが、激減してしまうことでしょう。
コミッションの発生条件というのは、ECマーチャント側で自由に設定できます。ですから、今現在仮に多くのコミッションを獲得していたとしても、発生条件が変わってしまうことで突然稼げなくなってしまうケースも多々存在するのです。予算削減や商品の在庫切れ、担当者の変更など色々な理由はECマーチャント側にもあるのでしょうが、アフィリエイターにとっても最も困るのが「コミッション発生条件の改悪」でしょう。こうしたコミッション条件の変更が起こった時にどう対応するかで、アフィリエイターとしての真の実力が試されることになるでしょう。
【VOL.32】 -ネット広告- アフィリエイト以外のオンライン収入 |
執筆者: KASAI
掲載日: 2006年10月