広告主(ECサイト)側にとって、アフィリエイト提携でもっとも気をつけるべきサイトのジャンルは間違いなく個人運営のアフィリエイト・サイトです。そして逆に、もっとも良好なアフィリエイト・リレーションシップが築ける可能性があるのも、個人や個人事業主が運営しているアフィリエイトサイトになります。
広告主の多くには個人が運営しているアフィリエイト・サイトとの提携を拒否している所がありますが、これにはいくつか理由があります。1つには、「ブランドイメージの低下」。個人サイトの中には儲け最優先に走る所もあり、そうしたサイトは時として広告主や一般利用者の事を全く考えず行動してしまうことがあります。
個人アフィリエイトサイトの中には、未承諾広告を大量に送りつけたり、承認していないアダルトサイトやネットワークビジネスサイトに広告を掲載したり、他者が運営する掲示板に勝手に書き込んだり、不正なプログラムを利用してクリックや偽申込を重ねたりと、許容してしまっては企業のイメージが低下してしまう行動が起こる危険性は確かに存在します。
また、企業対企業のビジネス関係には存在する締切期限や打ち合わせといったものがなく、個人アフィリエイターが自社のアフィリエイト・プログラムに参加した場合、よほど管理を徹底しない限り彼らは自由なタイムスケジュールで、自由なコンテンツを掲載することになります。例えば今日一気に1000の個人アフィリエイトサイトが提携してくれても、彼らが広告を掲載してくれるのは一年後、しかも競合他社との比較コンテンツで最下位のランク、なんてことも考えられるのです。動きを把握できないこと、それがアフィリエイト・プログラムにおける個人との提携で頭を悩ます所でしょう。
では、個人アフィリエイト・サイトとは提携しない方が良いのか?その答えは「NO」です。アフィリエイト・プログラムは、個人との提携によって最もその可能性を発揮してくれるのです。個人アフィリエイト・サイトが、企業が運営するアフィリエイト・サイトより優れている点。それは、彼らが「ファン」になってくれるということ。そして一度ファンになってくれたら、彼らは物凄いエネルギーをアフィリエイト・コンテンツ作成につぎ込んでくれるという点です。
もちろん、全ての個人アフィリエイトサイトがファンになってくれるとは限らず、またなってくれたとしてもあまりアクションを起こしてくれないケースも多々存在します。しかし、中には他のどんな大企業が運営しているサイトにも負けない内容のコンテンツを、信じられないスピードで作成し、そして広告主の純粋な売上アップに貢献してくれる個人アフィリエイト・サイトも確かに存在するのです。
ECアフィリエイト・プランナーの真の実力が試されるのは、個人アフィリエイト・サイトとの提携なのは間違いありません。いかに個人アフィリエイトサイトとの提携リスクを軽減し、そして可能性アップにつなげるか。そのためにはどういった手法が必要なのかを真剣に考える事が必要とされているのです。アフィリエイト業界で成功している広告主。それは間違いなく、個人アフィリエイターとの提携関係を良好にしようと努力している広告主です。
【VOL.15】-注意- アフィリエイト・プログラムの注意点 |
執筆者: KASAI
掲載日: 2006年10月