アフィリエイト・プログラムをECサイト側で運用する人間をECアフィリエイト・プランナーと呼びますが、こうした存在が必要とされていることからも、アフィリエイト・プログラムが一過性のWEBマーケティング手法ではないことがお分かり頂けると思います。しかし、多くのECサイトはアフィリエイト・プログラム開始直後から多数のアフィリエイト・サイトが参加し、売上も急増すると勘違いしてしまっています。アフィリエイト・プログラムとは「成長させるビジネス」であり、スタート初日から爆発的な売上を期待するべきマーケティング手法ではないことに、まずはECアフィリエイト・プランナーが気づく必要があるのです。
もちろん、アフィリエイト・スタート当日から大幅な売上アップに繋がるケースもあります。魅力的なアフィリエイト・サイトとの提携・掲載が初日に起これば、それだけである程度の数字は見込めるでしょう。しかし、実際に全てのECサイトがそのようなケースに遭遇できるかというと、その確率は決して高くはありません。提携サイト数と売上は徐々に上がってくるというのがほとんどの場合です。
全てのアフィリエイトサイトがECサイトと提携した当日に、広告原稿をコンテンツに掲載して、そのページをネット上にアップするというアクションを取るのではありません。中には提携はしたものの、アフィリエイト広告の掲載はずっと先にならないと行わないサイトも多数存在します。また、実際にコンテンツページがアップされたとしても、よほどメインサイト自体に集客力が無い限り、そのページ自体から売上があがるのは検索エンジンに登録されてからになるでしょう。
アフィリエイト・プログラムの売上と言うのは、比較データがあまり無い分ECサイトは上方予想してしまいがちな傾向にあります。そして大体の場合、予想した数字に届かずに苦労するのです。アフィリエイト売上に対する期待は、アフィリエイト・プログラムをスタートさせ、サイトとの提携が進み、売上がコンスタントに上がるようになり、アフィリエイト・サイトからの希望・要望が聞こえ始めてくる時くらいに持つのがちょうど良いのです。
ECアフィリエイト・プランナーなら、アフィリエイトからの売上に過度な期待を持つことなく、他のECサイトや媒体の情報と比較しながら、冷静に数字を分析していく必要があります。根拠の無い売上予想を立ててしまっては、結果自らのアフィリエイト・プログラムの成長を妨害してしまうことにもなりません。まずは、アフィリエイトに期待するのではなく、アフィリエイトをゼロから伸ばすために最善の努力をする事から考えてみましょう。
【VOL.24】-リスク- アフィリエイト・プログラムのリスク |
執筆者: KASAI
掲載日: 2006年10月