不正・不明サイトによる機会損失ですが、2つに分けて見ていきましょう。まずは、不正サイトによる機会損失です。これは読んで字のごとく、不正な方法を取って成果報酬を得ようとするアフィリエイトサイトによって引き起こされる機会損失です。例えば、値引きもしていないのにアフィリエイト・サイトでは大幅値引きして販売しているECマーチャントだというように説明されていたり、売っていない商品まであたかも売っているように紹介されてしまうケースです。
売上を上げるためにはとりあえずまずはクリックさせてしまおうと考えるアフィリエイト・サイト運営者は残念ながら少なくありません。彼らにしてみれば、いかに広告をクリックさせるのかが重要なポイントとなり、掲載する情報については2の次になってしまう場合も往々にして存在します。こうしたコミッション目当てのなりふり構わない手法をとられると、実際にサイトに足を運んでくださったユーザーの期待をも裏切る事になってしまいます。
もう1つの不明サイトはもっとやっかいです。不明サイト、つまり提携しているんだけど、広告掲載してくれているか、いえそれ以前に存在しているのかどうかも不明なサイトです。一番良い例が放置サイトです。サイト管理人が更新を放棄して、ネット上から削除することも閉鎖宣言することもせずに放置してしまうアフィリエイト・サイトが放置サイトと言えます。こうした放置サイトに掲載されている情報はほとんどが古いものとなりますが、もし万一検索エンジン等で放置サイトに訪れたユーザーがいた場合、掲載されている情報が彼らにとっては現在の情報として認識されてしまう危険性があります。
他にも不明サイトの例はあげられます。例えば、広告がサブアフィリエイト上に掲載されてしまっているがために、どうしてもECサイト側からは内容の確認ができないケースも、不明サイトのカテゴリーに含まれるでしょう。更新されているのかいないのか、広告掲載されているのかどうか、そうした基本的な情報がつかめないサイト、それが不明サイトなのです。
こうした不正サイトや不明サイトの数が上がってきてしまうと、自社のアフィリエイトの質全体に影響してきてしまいます。ECアフィリエイト・プランナーは、今動いてくれているアフィリエイト・サイトに注力するのはもちろんですが、不正サイトや不明サイトに目を配り、機会損失を出来る限り防がなければなりません。動いているものに注意しても、止まっているものは忘れがちです。しかし、放っておくと転ぶ原因にもなってしまうでしょう。
【VOL.32】-ネット広告- アフィリエイト以外のネットマーケティング |
執筆者: KASAI
掲載日: 2006年10月