ビジネスの世界において、自社が販売している商品やサービスと酷似した商材を扱う会社が出てくるのはある意味当然のことと言えます。その分野が高い収益を期待できる分野であればあるほど、類似商品や類似サービスを扱った企業は多数参入してくるでしょう。これはアフィリエイト業界にも同じ事が言えます。特定の商品やサービスで成果をあげているECマーチャントがあれば、他のECサイトも同じか似た商材でアフィリエイト業界に参入してくる事は容易に予想できます。
同じか似た商材を扱うECサイトをコピーサイトと呼ぶかどうかは人それぞれだと思いますが、先にその業界に参入していたECマーチャントにとってみれば「ウチのコピーが現れた」と思うのは至極当然の事です。もちろん、コンテンツやサイト名が余りに酷似しすぎている場合は法的手段に訴える事もできるでしょうが、普通はそこまでのコピーECサイトが現れる事はまずありません。こうした似た商材やサービスを扱ったECサイトが登場すると、先に参入していたECマーチャントのアフィリエイト・プランナーは、ビジネスプランを練り直したり、アフィリエイト・アクションに新しい手を検討するなど、ライバルサイトに負けないような行動を取らねばなりません。
では逆に、成果をあげてくれているアフィリエイト・サイトとまったく同じコンテンツを持つコピーサイトが登場した場合はどうでしょうか。残念ながら、多くのECマーチャントがアフィリエイトの問題はアフィリエイト側で解決すべきだと思っているふしがあります。しかし、アフィリエイト・パートナーシップを結んでいるという自覚を持っているECマーチャントは、コピーアフィリエイトサイトには厳しく接しています。
成果をあげているアフィリエイト・サイトのコンテンツは、他のアフィリエイターに真似されやすいという宿命があります。テーマだけならまだしも、サイト内容そのままを全てコピーするようなアフィリエイトサイトも残念ながら存在します。こうしたコピーアフィリエイトサイトを野放しにしていますと、今まで良好な関係を築き上げてきた高成果アフィリエイトサイトにそっぽを向かれてしまうリスクがあるのです。真似すれば儲けられるECマーチャントだと思われてしまうことは、実力あるアフィリエイターのやる気をそぎ、コピーするだけのコンテンツ力が低いアフィリエイトサイトの増加を招いてしまいます。
ECアフィリエイト・プランナーは、成果をあげてくれるアフィリエイトサイトやポテンシャルの高いサイト、やる気のあるアフィリエイターと良好なリレーションシップを築き上げていかなければなりません。そのためには、アフィリエイトサイトが迷惑がるコピーサイトへの厳しい対応が必要となるのです。売れるサイトならばコピーであろうとなかろうと数多く提携するのではなく、コピーと言う安易な手法に頼ってしまうアフィリエイターに厳しく接し、既存のアフィリエイト・サイトの信頼を勝ち得ていかなければならないのです。
【VOL.31】-リスク- 不正・不明サイトによる機会損失 |
執筆者: KASAI
掲載日: 2006年10月