ECサイトがアフィリエイト・プログラムをスタートする時、設定されるコミッションには大きく分けると3種類しか存在しません。高すぎるか、適切か、それか低すぎるかのどれかです。そして同じコミッション値でも、見る側によっては全く違う意見を持つのがコミッションの特徴でもあります。だいたいの場合、ECサイトはコミッションは高いと感じ、アフィリエイターは安いと感じます。これはビジネスの世界において立場が違えば、物の見方も変わりますので当然の事です。
しかし、コミッション額に対する意見が多種多様あるのが当然だからと言って、ECサイトはどんなコミッションを設定しても良いのでしょうか?答えはもちろん「NO」です。アフィリエイト・サイトに支払うコミッションには、必ず「これ以上は絶対にムリ!」とECサイトが感じる上限と、「これ以上低かったら掲載すらしない!」とアフィリエイト・サイトが感じる下限が存在します。ECアフィリエイト・プランナーの使命、それはコミッションの上限と下限を見極め、最も適切な成果報酬を設定することにあります。
では、具体的にどのような点に注意してコミッションを決定すれば良いのでしょうか?まず間違いなく言えることは、競合企業が提供しているコミッションより著しく低いコミッション設定は絶対に避けるべきということです。例えば、とあるパソコンメーカーが3%のコミッションを設定していたとしましょう。極端な話ですが、もし自社が設定するアフィリエイト・コミッションは0.5%だったとしたら・・・アフィリエイト・サイトのアクションを喚起することは大変難しくなるでしょう。
逆に高く設定すればいいのかと言うと、必ずしもそうではありません。もし始めから高くコミッションを設定すると、将来アフィリエイト向けに様々なアクションを取っていく上で、“コミッション調整”が行いづらくなるのです。本来なら貢献してくれているアフィリエイト・サイトに高めのコミッションを支払うべき所、既に高いコミッションを設定しているがためにそれが出来ない可能性もあります。また悪ければ、高く設定したコミッションを下げざるを得ない展開になり、アフィリエイト・サイトの離脱に繋がってしまう危険性すらあるのです。
ECサイトがアフィリエイト・プログラムをスタートする時は、現在の業界標準のコミッションがいくらか、そして将来的に変化するならいくらまでかをしっかりとリサーチしておかなければなりません。最初から低すぎる、もしくは高すぎるコミッションを払って失敗してしまうことだけは、避けなければならないのです。ECアフィリエイト・プランナーの実力は、適切なコミッション設定に反映されると言っても過言ではないでしょう。
【VOL.21】-注意- サブアフィリエイトの存在 |
執筆者: KASAI
掲載日: 2006年10月